半翼の継承 -Succession of restraint-

異世界ファンタジー小説。剣と魔法、そして血の呪い。呪われし血は互いを拒み、けして交わることはない。
しかし、その血が混じり、破壊の意思と同調せし時、王は永き眠りより目覚めん。
呪われし血の継承者達の、栄華と滅亡を描く。
※閲覧に際しては、反社会的描写、流血暴力表現、
その他主の特殊性癖による産物(両性、同性愛、異形化等)が含まれますので、ご注意ください


更新履歴


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世界設定

●ブリーネラ地方

追憶編、刻記編の舞台。回帰編の『表の世界』
邪神オファニス(古の王)を倒した英雄、始祖神ルシフェル(白翼)の末裔とイーラ(黒翼)の末裔が王族として君臨する世界。
邪神を倒したときに受けた呪いで、白翼と黒翼は交わることが出来ない。
この二つの血が交わるとき、厄災が起きると言い伝えられ、忌子は密やかに処分される。
また、呪いは力でもあり、その力を行使した者は呪いによって破滅(羽化)する。
白翼の者であれば朽ちぬ屍となり永く囚われ、黒翼の者であれば生きた屍となり囚われる。
そして、邪神の末裔たる赤翼は息を潜めて『その時』を待っている。
――創造神オファニス、復活のその時を。

・幻帝国ブリステア
白翼の末裔ザルク家が治める国家。容姿は黒髪黒目。
魔力及び耐性が極めて低いため、武術でそれを補ってきた国。禁術『時空魔法』の使い手。
神の遺物『白龍刀』と『神槍』を有しており、白龍刀は次期皇帝(白翼の継承者)が継承する伝統になっている。
神槍は、継承者を守護する者(主に傍系の者)が継承する。
冬季は海が全面凍結するほど寒い土地であるため、冬になると海を渡ってアクフレージョンから亡命してくる人が増加する。
しかし、極寒の地であるので、凍死する亡命者が後を絶たず、社会問題となっている。
また、邪神の末裔クォート家が侯爵として、レニーという辺境の地を治めているが、未だに偏見は根強く、
紫色の目は悪しきモノと忌み嫌われている。ちなみに、クォート家の者の容姿はダークブロンドに紫眼である。
・クネメレイ
弱肉強食、弱き者は強き者に屠られる定めにある、というのが信条の修羅の国。
統治者は白翼の末裔春燈家。容姿は黒髪黒目。
生きた者を手にかけて、その魂を拘束し、僕にするという召喚術の使い手で、
他人を手にかけることに一切の躊躇いは無い。 そんな社会に嫌気がさしたクネメレイ人が、ブリステアに亡命することも多く、
亡命する者を追いかけてきた者がブリステアの辺境伯の騎士団と戦闘になることが国際問題になっている。
・闇帝国アクフレージョン
統治者は黒翼の末裔ヴィルヘルム家。容姿は金髪碧眼。
アクフレージョン人は4属性全てを使え高い魔法耐性を有する。その特性からブリステアがクネメレイから独立する際には、
彼らを護る盾となり、それ以降同盟国として交流があったのだが、暴君レイド・ヴィルヘルムの代から途絶えてしまう。
レイドはフローガル、ウィーナイラを侵略し、支配し、同盟国であったはずのブリステアをも手中に収めようと目論む。
かつて同盟国であった名残か、黒翼系の国家でありながら、白翼系のブリステア人が住んでいる。
・水帝国フローガル
水の都フローガル。統治者は黒翼の末裔パルヴァティ家。容姿は赤髪に赤目。
清らかな水で育まれた海の幸が有名な水路の街で、国土のほとんどが水没しており、主な移動手段は船。
今はアクフレージョンの支配下にあり、隣国のウィーナイラ同様、圧政に苦しんでいる。
・風帝国ウィーナイラ
風車の国ウィーナイラ。統治者は黒翼の末裔マイヨール家。容姿は銀髪に水色の目。
肥沃な大地と隣国フローガルから流れる清らかな水に恵まれた、牧歌的な国。
――であったのだが、アクフレージョンの支配下となってからは、圧政に喘ぎ、
飢え、苦しみから、自ら死を選ぶ者、反逆し殺される者、力尽きる者と生き地獄と化している。
女神の遺物と伝えられる『神殺しの弓』を代々継承している。
・土帝国サフルーズ
砂塵の国サフルーズ。統治者は黒翼の末裔ノルディム家。容姿は茶髪に茶色の目。
国土のほとんどが砂漠で、厳しい環境下にあり、慢性的に干ばつや飢饉に悩まされている。
作物が育たない痩せた土地であるため、工芸が発達しそれを輸出し、得られた収益から作物を国外から輸入して食いつないでいる。
サフルーズの金細工は繊細でその美しさは有名で、中でも国宝で女神の遺物とされる『金のレイピア』はこの世で最も美しい剣と名高い逸品である。
・火帝国ファートラル
その名の通り火属性の魔術に特化したファートラル人の国。統治者は黒翼の末裔ラグランジュ家。容姿は赤髪に橙色の目。
土帝国サフルーズは因縁の相手であり、永き時に渡って戦争を繰り返している。
隣国ナーガナイルを事実上支配下に置いている。
・魔帝国ナーガナイル
死霊術師達の国。統治者は黒翼の末裔メフェル家。容姿は紺色の髪に金目。
ナーガナイル人は高い魔力を持ち、なおかつ4属性全てを使うことが出来るが故に、
隣国のファートラルやサフルーズにより侵攻を受けては、国民を攫われるという悲劇に見舞われている。
また、彼らは、死者の魂や死体など『生命活動を停止してしまった』存在に対する死霊術を得意とする魔術師であり、
同じ死霊術師でも対象を殺して僕にするというクネメレイと同じ扱いをされるのは不本意だそうだ。
・龍帝国ドフナーラ
忌子たちが捨てられた地。捨てられた忌子たちが作り上げたこの世の楽園。
負の感情の一切を取り除かれて、この地に捨てられた忌子たちは、自分たちの楽園を作った。
負の感情を持ち合わせていない彼らは争うこともなく、永き時をこの箱庭で生き続ける。
人々は忌子の力を恐れて、かの国に攻め込むことは無い。事実上の永世中立国である。
・ラシアナ
神の国、神が住まう国、この世を統べる者どもの国など色々と呼び名がある伝説の地。
その大地には、創造神オファニスの居城であった古城や、この世を維持する支配者達が住まう塔があるとされる。
しかし、実際にこの地を目にした者は居らず、伝承として語られるだけである。
死後の魂が集まるとされ、今際の時に見る情景はこの地のものだという言い伝えがある。


●アリアネア地方
ブリーネラ地方が滅びて1000年後の世界。
『古城』を挟んだ裏側の世界。表世界から逃れてきた始祖神の末裔が統べる国と、それ以外の国が存在する。
神が滅んだ影響で、その魔力は大きく衰え、血を啜らねばその力を維持することが出来ず、
正統な継承者を失った黒翼の末裔では魔力を完全に喪失する者も珍しくはない。
白翼の末裔は人間(神の魔力を持たぬ者)の血を啜り、力を維持するため『吸血鬼』と呼ばれ、
その『吸血鬼』を糧にする赤翼の末裔は『Silver prisoner(シルヴォン)』と呼ばれた。
白翼と赤翼はその習性ゆえに相容れず、血で血を洗う戦争を繰り返していた……。

・アルメイラ
赤翼の神オファニスの末裔セファレイエ家が統治する国。
その国民の多くが『シルヴォン』であり、吸血鬼の国『リターフィ』とは度々戦争をしている。
当主を神に等しい扱いで信仰し、またシルヴォンである限り当主の命令は絶対である。
その性質から、吸血鬼を狩る聖職者にも信仰されており、国内には教会が多い。
吸血鬼には生き辛い国ではあるが、戦争の犠牲となり吸血鬼になった人々も少なからず居り、
吸血鬼を完全に排除しろという声はもちろん大きいが、共存していこうという風潮も近頃大きくなってきている。
――戦争の回避、吸血鬼との共存路線を主張するべくレプティス公に吸血鬼を迎えたのは失敗に終わってしまったが。
・リターフィ
白翼の末裔フィリタニタ家が統治する国。
その国民の多くは『吸血鬼』であり、隣国アルメイラとは度々戦争を引き起こしている。
その国土のほとんどが鬱蒼とした森林におおわれており、日中であっても日が差さない程にその森は深い。
正統な白翼の末裔である者は、吸血衝動に呑まれる事もなく、長期間血を飲まずとも平気であるが、
相手を殺してしまうと問答無用で眷属にしてしまうという能力がある。
眷属にされてしまった吸血鬼にはそのような力はなく、死にぞこないはグールまたは意志のないアンデッドになる。
鬱蒼とした森にはそう言った存在が腐るほど居るため、人間が迷い込むとまず生きては出てこれないと言われている。
・ハシュルメナ
黒翼の末裔だったリフィーナン家が統治する国家。
魔力を完全に喪失し、剣と武術で戦う騎士の国となっている。
アルメイラとは当主の妹フィレンスを救ってからは、同盟関係にあり、
対吸血鬼戦線では、共闘している。
ロウェナはアルメイラとハシュルメナの共同統治という形になっていたが、リターフィに奪われてしまった。
この頃の王の悩みは、末の皇子クーリトの恋人が吸血鬼であること(皇子が不治の病であることは知らない)
・ヨーレブ
元々、アリアネア地方に住んでいた人々の国。キリティン家が統治する。
・ハイルン
元々、アリアネア地方に住んでいた人々の国。サートイット家が統治する。
最も国土が広く、強大な軍事力を要する大国。
また、巨大な港を有しており、貿易で栄える豊かな国である。
アルメイラとリターフィの戦争には静観に徹している。

世界年表

●神代の伝承
魔法は創始から存在しており、世界は1つの国家であった。
神ともいえる大国家の頂点に君臨した王オファニスを倒すべく立ち上がる若い人々。
その群衆を統べる仲のいい小貴族の夫婦がいた。
――女狩人リリアント・パイロフト(後のイーラ)
――歴戦の勇士ロザン・ストガルザー(後のルシフェル)
不老不死の王オファニスは激しい攻防に堪えかねて、遂に倒される。
だが王の怒りは呪詛となり、2人に襲い掛かった。2人は呪詛により引き裂かれ、記憶を失い憎しみ合うようになる。
リリアントの胎に宿っていた子は破壊の御子となり、母にも捨てられオファニスの王座に幽閉される。
もし、両名の血を引く者がいればその者は生受けしときより呪いを受けよう。
――相殺する両名の血は確実なる不幸を約束する。 『――支配者による運命の書 黒――』より

※補足
・白翼と黒翼の混血は忌子と呼ばれ、忌子のほとんどは呪詛に耐えられず破滅する。
・忌子は、破壊の御子の意識と同調してしまう可能性がある。
・オファニスの呪詛は呪詛を受けた子孫達にも力を与えるが、たいていの者は耐えられず『羽化』し、その力に呑まれる。

●刻記編(神代の伝承より何千年も経った世界)
古の王オファニスを倒した二人の若いリーダーの子孫がそれぞれの国家を作り、それがさらに分立し9つの国家が時として争う時代。
ただ単に存在していた魔力がエレメント(属性)へ変性し、火、水、風、土の4つの属性に分かれている。
二つの血が混じった子が皇帝として君臨するブリステアVSサフルーズの戦争が勃発。(最終戦はメルクグ)
悪の根源であった暴君はメルクグの地で処刑されたにもかかわらず世界は崩壊し、不毛の大地と化してしまう。
魔法文明が栄えるが、主な動力は動物、蒸気機関などである。

●追憶編(刻記編と回帰編の間。時を止めた表世界の話)
舞台は崩壊した際に生まれたパラレルワールド。
現実世界に限りなく近いが、限りなく相反している。
世界は古城を基幹にして3つの層に分かれ、その層は支配者の塔で繋がっている。
第一層にはエレメント(属性)の7つの国家と、罪人を閉じ込める牢獄の街メルクグがある。
第二層には暴君が処刑されたことにより滅んだ筈のクネメレイとブリステアが存在する。
そして、第三層には神の島ラシアナが存在し、王座では破壊の御子が待つという。
文明は現実と同じく魔法。動物、蒸気機関顕在。
大地はバラバラに砕かれ、時には空を渡らねば移動することが出来ない。(大地が移動する)
外界と遮断されているため、アリアネア地方(終焉の狂想曲の舞台)の史実では1000年前に滅んだと記録されている。

●回帰編(刻記編から1000年後の世界)
ブリーネラ地方崩壊時に、古城を介してアリアネア地方へ渡った表世界の末裔達の話。
神の魔力は永き時の流れ、神の継承者の喪失などの影響で衰え、血を啜らねばその力を行使することが出来なくなっていた。
白翼は『人間の血』を啜るため『吸血鬼』と呼ばれ、赤翼は『吸血鬼の血』を啜ることから『銀の囚人(Silvon)』と呼ばれた。
黒翼は正当な継承者を完全に喪失した影響で、魔力を完全に喪失し『人間』となる者も少なくはない。
その中でその力を維持する者は『魔族』と呼ばれ、その多くが不死と言われるほど長命であった。
――永き時の流れの中で伝承は歪んで伝わり、真実を知る者は今やほんの一握りの魔族しか居ない。
しかし、彼らは真実を語ろうとはせず、その口を堅く閉ざしている。

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